甘えを受け止めたいのですが、わがままとの線引きが分かりません。

amae

質問

4歳児の母です。子どもが甘えてきますが、調子に乗りすぎるとべたべたに甘えます。わがままとの線引きをどのようにしたらいいのでしょうか?今のところの子育ての大きな悩みです。

スポンサードリンク




回答

――目次――

1、「甘」という字のなりたち
2、良い「甘え」……甘える、甘えさせる(満足・自立)
3、悪い「甘え」……甘やかす、甘やかし(過干渉・過保護)

4、甘えはどのくらい受け止めれば良いのか
5、甘えすぎる子どもの要求にはすぐに反応しない
6、甘えてこない子どもへの魔法の言葉「どうしてほしいの?」
7、乳幼児期の親への甘えは、慈愛豊かな人になるための栄養

1、「甘」という字のなりたち

どこまで甘えさせたらいいのか、子どもの甘えの要求を受け入れなければならないラインと、受け入れないラインをどこで区切ればいいのかはとても悩むところです。

君は甘すぎる!と夫が言うけれども、夫のほうこそ甘いところがあるのに。でももしかしたら私はホントウは甘い親なのか。抱っこしてぇ~と寄ってきたわが子に「歩きなさい!」と突き放した後に襲ってきた後悔。

抱っこしてあげればよかったね、ごめんね、と眠ったわが子の背中をなでた、などなど「甘え」に係わる子育ての悩みはつきませんね。「甘」という字を見ていると、ソフトクリームや、たっぷりのチョコレートで巻かれたクレープなどが食べたくなりますね。

「甘」は美味しいものを口の中でゆっくりと味わっている形を表している会意文字です(文字の中に二つ以上の意味のある形が含まれています)。

字の表すとおり、「甘」は甘い・美味しい・楽しい・満足のできるなどの意味で使われています。気持ちが甘~くなってくるという意味では「ゆる~い」ということを表す時にも使います(例:詰めが甘かった。考えが甘かった)。子育ての中では「甘え」についての悩みも多いので、取り上げてみたいと思います。

2、良い「甘え」……甘える、甘えさせる(満足・自立)

子どもが甘えてきます。抱っこしてぇ、遊んで! 一緒に寝よォ、本を読んで……子どもが甘えてきて、親は優しい表情で受け入れて「甘えさせ」ます。親子のほのぼのとした情景ですね。

子どもは年長さんになっても、小学生になっても中学生になっても、
おやじさんになっても(笑)、甘えられる人が周囲にいる限り甘えたいものなのです。

子どもを甘えさせる立場のお母さんお父さん自身も、子どもが寝静まった夜に、実家のお母さんの声が聞きたくなって電話をすることもありますよね。

なんとなく声が聞きたくなって、という甘え、経験があると思います。子どもでなくとも「甘え」とは何と心地が良いことでしょうか。気持ちが安定して受け入れてもらえた安心感に、心がふわりと温かくなります。

<甘えさせてもらえる場所は気持ちのよりどころ>
甘えさせてもらえる場所は気持ちのよりどころであり、母港とも言われます。

母港は燃料を積んだり、次の航路を確認したり、ちょっと休んだりするところです。

母港は自分が自分としてまっすぐに進んでいくために必用な場所です。成長していかなければならない時にちょっと休む場所、嫌な事があったときにちょっと慰めてもらう場所、疲れたとき少しホッとするために行く場所、それが母港に帰り甘えるということです。

いくつになって、「甘え」とはそのような効果があり、大人なら甘えて受け入れてもらえた翌日に、家事も育児もやる気マンマンで頑張りの力になります。子どもですと満足した気持ちの中で心が成長して、自立へ自立へと進んでいかれます。

甘えを良い効果のほうに導いていくことができれば、日本中は良い子ども、良い若者、良い大人、そして良いお年寄りであふれることとなりますが、「甘え」の手綱をどう取るかは、ほんとうに難しいことです。

ちょうど良い安定した調味料を作るのと一緒です。いつの時もちょうど良い味付けはなかなかできません。

辛すぎたり甘すぎたり。塩もお砂糖も、酢もお醤油もその調合がとっても微妙であることは、毎日お台所に立つお母さんには、よくわかっていることですね。さじ加減、良い塩梅ともいいますが、子育てにも当てはまります。

 子どもをどこまで甘えさせたらいいのか、時々加減が狂ってしまうこともあります。でも、どうぞめげないでくださいね。子育てに悩みながらも子どもの満足加減を見ながら年齢に応じた甘えさせ方をしてあげる努力だけは続けていただきたいものです。

<ちょうど良い甘えさせ加減は?>それでは、それってどんな加減?といわれると、そうですね、

例えばお母さんが気がつかない甘やかしですが、図書館の帰り道、子どもが借りた本をお母さんが全部持ってあげていることはありませんか。

これを例にとると、持てる力、階段をあがる力、まっすぐ歩ける力、ケンケンできるような力……子どもの身についている年齢の力に応じて、借りた自分の本は自分で持つ!ということが望ましいのに、お母さんがぜ~んぶ持ってもなんとも思わない場合は甘やかしているということになるのではないでしょうか。

それでも状況がまた違ってお母さんの気持ちの中にいろいろなことがあれば、これはまた別です。10冊借りて3冊持つ力があれば3冊持つ!今日はちょっと疲れているのかな、という時は子どもを観察して2冊だけ持たせる。

3冊持たせたいけれども、今日は弟君も一緒で弟君は1冊しか持てない。兄なのに「赤ちゃん返りを」をして持てるのに自分も1冊しかもたいないという時もあるでしょう。

お母さんはいろいろわかっていて、そう、それなら1冊持ってね、と言って「甘えさせる」そういう加減が子育てには必要という事なのですね。

 甘えさせるのか、甘えさせてはいけないのかは本当に難しいのです。お母さんのその時の気分もありますし、前後の関係もあるでしょう。やたらと自己主張するばかりの子どもでしたら、この際、自分の借りた本を全部持ちなさい!と持たせてみたい場合もあるでしょう。

そのときどきの状態や感情が入ってきますので、子どもをわがままや自分勝手の道に振れさす事なく、ちょうど良く「甘えさせる」というのはホトホト難しいことであります。

3、悪い「甘え」……甘やかす、甘やかし(過干渉・過保護)

甘えさせる度合いや加減は非常に難しいものです。丁度よいという事象は世の中にありませんが、甘えさせることにおいても同じことが言えます。

甘えさせる度合いが過ぎると甘やかしすぎになります。甘やかしすぎるとは、かばいすぎてやってあげてばかりで、赤ちゃん扱いにして結果的に過保護・過干渉をしているということですね。

これは意外と気がつかずにやっていることが多いようです。「手をかけすぎなんじゃないの?」と他者から指摘されたり、同年齢のよその親子を見ていてお母さん自身が、そうだ!もう赤ちゃんではないから靴は自分ではかなければいけないのだ!とある日ハッと甘やかしていることに気が付きます。

子どもの親を保護者と言いますね。保護の「護」は守るという意味がありますから、守っていく状態を保つということで、保護とは子どもが要求した時にそれを満たしてあげながら、成長する子どもを守っていくことです。守り方がしつこくて度が過ぎれば過保護となります。

子どもは成長するとともに行動がどんどん広がり、思考力もどんどん進んで、いろいろな構築が出来る様になりますが、未熟で自分勝手なのが子どもですから、その途中ではとんでもない行動や考えを持つ場合があります。横道に逸れたり、とんでもない暴言となって心の中を表すことがあります。

それらについて口を出したり手を添えたりをするのが、親としての干渉です。

適度な干渉は必要ですが、先回りをして子どもがやろうとしていることを過大に心配するあまりに、子どもの考えを否定したり、その進路に立ちふさがってしまう場合が見られます。そのようになると過干渉となります。

甘やかしは子どもの方から要求することは少ないようです。
子どもは自我を確立しようとしますので、むしろ「自分で!」という主張が早くから出ているはずです。

お母さんは自分の気持ちが済むように干渉をします。靴をはこうとする初期はぎこちないはき方でしょう。だらしないはき方になってしまうこともあります。それが嫌で、先回りして「はかせてあげてしまう」。歯磨きをお母さんの思い通りにしたいがために、いつまでも沢山の文句を言って手を貸す。過干渉です。

親の過干渉が続いていく子育てになると、子どもは伸びようとしている芽をつまれることになり、つまりは自己否定を育てられる間、繰り返されることになるわけですから、精神的な成長にも良いわけはありません。

過干渉はやがては家庭内暴力や登校拒否へとつながっていきますので、甘やかしすぎることの度が過ぎれば、子どもの人生を台無しにすることにもなります。

<甘やかしすぎの過保護・過干渉をする親の気持ちは?>過保護・過干渉は心配性の延長でもあります。子どもを心配しない親はいないと思いますが適度でない心配をしなければならない日常があるとしたら、それは子どもの「出来」の如何によるのでしょうか?

子どもはいろいろなことを取得していくのに個人差があります。スプーンは使える様になったけれどもパンツは自分ではけないなどの順番の個人差もあります。

心配性はそれら子どもの「出来」に左右されるように見えますが、実はお母さんの心の中にある「不安」が現れているものです。

出来ない子になったらどうしよう!という過大な不安が、なるべくはやくなんでも出来る子どもにしてしまって「自分の不安を解消したい」ということがまず第一になっているのです。つまり、待てないということ。

子どもを躾けて年齢なりの発達を見届けて大きくしていくことは容易ではありません。手を差し伸べればチャッ!チャッ!とやってしまえることも、子どもができるようになるまで辛抱強く待たなければなりません。子どもの年齢が大きくなればなるほど待つことは非常に重要になってきます。

不安で待つことができないお母さんが、甘やかしの道に迷い込んでしまうような気がします。

子育ては本当に難しいことの連続ですが「適度な心配をして」「待つ」ことが大切です。

親はいなくとも子は育つ!という格言があるように、
適度に見守って保護してくれる大人が周囲にいれば、子は育ちます。子どもは親とは別人格ですので、心配のあまりとは言え過剰に支配することはおかしい、過度の甘やかしは子を守るどころか駄目にしている、そういう風に思う覚悟も必要です。

<甘やかしより悪い!「子への無関心」>

適度な甘えさせができれば親も子もハッピーです。過干渉・過保護であったことをある日気づくお母さんも大丈夫でしょう。気づいたのですから。最も深刻なのは「心配しないお母さん」です。

保護者として最低のこともしない親は、子育て放棄、子殺し、虐待などでメディアに取り上げられます。非情な親の元に生まれた子どもは哀れです。

子どもは温かい母性、父性、あるいは兄弟愛、祖父母の可愛がりの中で、安心した関係を結んでいくことで「人」として成長していくことができるのですが、温かい環境で育ててもらえなかった子どもは「傷ついた子どもに」になり、そのことを引きずったままに大人になり、負の連鎖となります。

日本は子どもの権利を守ったり保護したりするレベルは世界の中でも低い位置にあります。抱っこにオンブに親子川の字で眠ったりするのに、親子心中があったり実子殺しがあったりします。すべて子どもを私物化している意識から始まっています。

アメリカの友人など、街の中で子どもに手をあげた現場を見られただけで通報されてパトカーが飛んでくると言います。

虐待と間違われるといけないので、子どもの頭の上あたりに手を置かないように注意を怠らないくらい、子どもを守る意識においては徹底しています。

甘えたい時に甘えて律しられるときは素直に言うことを聞いて立派な大人になってほしい、とどのお母さんも本当はそう思っているはずですよね。保護者という大人の女性として胸を張れる人がお母さんになっていることを信じたいです。

4、甘えはどのくらい受け止めれば良いのか

「今日の夜は何にする?」と幼稚園生くらいの子どもの手を引いてスーパーマーケットのお総菜売り場を歩く親子を良く見かけるようになりました。私くらいの年齢になると「ふーーん、近頃は子どもに食べたい夕食のメニューを訊くんだぁ」、と思ってしまいます。

こういうことは子どもに甘えさせているのではなくて、子どもに迎合をしているだけで主体性のないお母さんという風に見えます。

今度の日曜日どこに行く?なども、子どもの主体性は大事かもしれませんが,合わせすぎていると思うのは私だけでしょうか?生活の流れを一つ一つ子どもに聞くのは変だと思うのですが、どうでしょうか。

子どもは「この人は甘い!」と観察するのは上手です。子どもに日常の細かなことまでを訊く習慣にすると、
自我が強くなる頃には親が振り回されるようになるかもしれません。そうならなければいいが、とスーパーマーケットでの親子の後姿を見送ります。

甘えをどのくらい受け止めればいいのかという線引きは難しいものですが、甘えさせと甘えさせなかったをミックス出来るような状態が、子どもにとっても親にとってもパーフェクトであるような気がします。

例えば、抱っこ!と言われたら、あそこの電信柱まで歩いたら、あそこの信号まで歩いたらと、子どもの要求時点より少し先を示して、少しでも歩数を多くして、その後に抱っこをする。

「ママ、少しだけ抱っこして」、抱っこして数歩行きます。そのあとは、「重い!手と肩が痛くなった!夕食が作れなくなったら大変!少し歩いてね」。そしてまた次の抱っこ!の要求が来たら「10歩だけ抱っこね。1,2,3、……」少しだけ抱っこして後はジャンケンしながら歩くとか、町の中にある赤い色を探して歩くとか、叱ることなく歩かせる方法は沢山あります。

抱っこされて心にホンワカとくる安心感は最初の2,3分だと思えます。愛情を確かめて満足したら、そのあとは歩くように促すこと、それもまた子育てにおける愛情だと思います。

夕食も子どもに迎合したりするのではなく、二品くらいをお母さんが選んで、そのどちらかを子どもに決定させる、せめてそんなお母さんであってほしいと思います。

優柔不断、誰かの意見にしか合わせられないお母さんはいませんか?子どもにつけいれられやすいので気を付けましょう。

毅然とした態度、抱っこと要求しても、場合によっては少ししかしてくれない、ということも子育てには大事なのです。その代り、抱っこと言えば少しはしてくれる、という温かい愛情も子育てには大切なのです。どうぞ上手に使い分けて甘えをどのくらい受け止めたらいいのか、間合いをはかってくださいね。

5、甘えすぎる子どもの要求にはすぐに反応しない

子どものいいないりになってはいけない。

ある程度突き放さないと自立を伴う成長が出来ない。そうはいっても「ママ!」と呼ばれると赤ちゃんの頃のようにそばに寄り添ってしまう。痛いと言えば、お腹が痛いの、そのほかに痛いところはないの、ここは?ここは?とおろおろとお母さん。

女性も男性もですが結婚をして人の親になっても、女性として男性として生きるタイプと、お母さんお父さんとして生きるタイプとあるようです。本当は人として生きているのですから、女性でいる期間とか、お母さんになりきる時期とかきちんと分けられるといいのですけれども、なかなか上手にはいきません。

母性も無ければ子は育ちませんが、溢れすぎるほど多いとこれまた問題です。

子どもが痛い!と言ったらどこが?だけでいいのですよね。お腹が痛いという返答ならどのくらいいつから?と順番立てて会話をしていけばいいのです。本当の病気と言っても寸時を争う病気はそうそうありません。なるべく自分の言葉で自分の状態を言える子どもにすることが、子育ての目標でもあります。

「ママこっちに来て!」と甘え性の子どもは言います。歩ける足があるなら(笑)、自分で歩かせましょう。「ママは台所仕事をしているからいますぐのご用なら、こっちに来て。もう少し洗ったら行ってあげるよ」、と待つことの我慢も大事ですから、そのように子どもに声を掛ければいいのですよね。

子どもの要求にすぐに反応しない習慣をつけて行けば、甘やかしの問題は減ると思います。親は子どもの従属物ではなく子どもの牽引者です。目上目下の関係でもあります。目下の者が動く。

小さい子どもに目上目下の関係などまだ早いかもしれませんが、仕事をしている大人が仕事の手を休めてまで子どもの面倒を見るのは、面倒を見なければ命がつなげない時期だけです。

その後の自分で出来る事などはなるべく自分で解決をさせて、自立の心を養う。働いている大人の手を休ませてまで見る事であるのか、そんな自問自答もお母さんの方で必要かもしれません。

<まだ5歳、もう5歳の認識違いを両親で整合する>

甘えてくる子どもに対して、甘えさせすぎとか、まだ甘えさせていいのでは?という問答が夫と妻の間で言い合いになることがあるかもしれません。

俺の小さい頃はそんなことはしてもらわなかった、というセリフのお父さんも結構多いですよ(笑)。夫の実母にそれとなく聞くと、ちゃんとやってもらっていたことが判明して笑い話になることもあります。

夫の子どもに対するジェラシーがあって、

気が付かないうちに「5歳になる息子に、そんなことやってやったら甘えさせ過ぎだろう」という夫の言葉になることもあります。もう5歳、まだ5歳という夫と妻の認識が食い違っている場合もあります。

子どもは甘えて育っていく期間があるからこそ、安心して自立をしていきます。しっかり甘えられた子どもが自然と親離れをしていきますので、もう5歳!まだ5歳の問答になったら、そのあたりはじっくりと夫婦の話し合いが必要だと思います。

6、甘えてこない子どもへの魔法の言葉「どうしてほしいの?」

子どもを叱りすぎる事は往々にしてあります。子どもは失敗ばかりしながら経験を積んでいくものですから、何度も同じ失敗をしますから何度も同じ事で叱られることになります。

小さい頃はお茶碗が持てずにご飯をこぼしたりします。多少大きくなれば冒険心、興味の心、実験してみたい気持ち、気を引きたい気持ちなどがめくるめくおとずれて(笑)、失敗というよりも悪いことばかりすることになります。そうしてお母さんは一日中怒ってばかり叱ってばかりいることになります。

けれども大体のお母さんは子どもが甘えてくると「もうしょうがないわねぇ、ちゃんといい子になってママがお水は触らないでね、と言ったら触らないでね。コップからこぼれたお水を一緒に拭きましょう」、となって抱っこをして一件落着となります。

そんな風に子どもの気持ちも大人の気持ちも落ち着くところに落ち着けばいいのですが、お母さんの叱責が高じて、おかあさんに心を開けない子どもになってしまう可能性もあります。

たまたま親の虫の居所が悪く、子どもに激しく怒ったり手を上げたりすると、子どもは用心して近づかなくなります。そればかりか顔色をうかがうようにもなります。怒れば子どもは泣きます。泣くな!と叱れば子どもは泣き止みますが、さらに心を閉ざす結果になってしまいます。

子どもは依存して甘えて安心すると次の冒険に出ます。叱られて甘えて依存してまた次の冒険に、そうやって成長していくものが子どもです。

冒険の中には、上手くいかないと自分に腹を立てて親に八つ当たりすることも含まれています。それは大人からは「反抗」と見られますが、子どもは甘えという母港に戻りながら経験という海に出て行き、それを繰り返して大きくなるものですから、その一巡の出来事のうちの一つなのです。親は広い心で受け止める必要があります。

時に子どもが反抗をしたからといって、「子供の言動」に直ぐにイライラしてしまう「我慢できない大人」にならない様にしましょう。子どもを力づくで押さえつけてしまうと従順にはなりますが、心は親から離れてしまいます。反抗をしない従順ばかりの子どもは逆に要注意ということになります。

<甘えさせる魔法の言葉「どうして欲しいの?」>たくさん甘えられた子はきちんと自立する。それはもうどの育児書にも書いてありますね。そして人はいくつになっても誰かに甘えたいものですね。母港のようなところに帰り十分に甘えれば、また次に向かっていくことが出来るものですね。

大人は自分で自分を甘えさせることが出来ます。たまにはとかイライラ解消とか言いながら、甘いものを食べたり散財したり、好きな映画を見たりして自分を母港に戻して明日の出発に備えます。

子どもは自分からそのようには出来ません。甘えたいはず。でも甘えられない。可愛そうです。

甘えられない気持ちは変な風に出ます。わざと人の嫌がる意地悪をしたり、返事もしなかったり、時にはけったり暴言を吐いたりします。そういう甘えられなくなった子どもに、甘えられるように仕向ける魔法の言葉があります。「どうして欲しいの?」と訊いてあげることです。

きつく叱られた子どもは心を開けないのですぐには言わないかもしれませんが、怒らないから言ってごらん、やれることはママがやってあげるから言ってごらん……小さな声でも内緒話でもいいよ……もう少し後でもいいよ、ママに言いに来てね、そんな会話を交わしているうちに、固まったままの子どもの心の一角が溶けはじめます。

自分がしてもらいたいことを言う、お母さんはそれを受け入れてくれる様子だ。ありのままの自分が受け容れられ、
認められるような経験を積ませる。意地悪をしてこっちを向いてよ!という叱られる要素が入っている行動をしなくても、甘えたい存在のお母さんと対峙することが出来る子どもにする。

甘えてこなくなった子ども(甘えられなくなった子ども)に「どうして欲しいの?」、とこの言葉掛けの実行を是非していただきたいと思います。

<親の注文数を減らす>

甘えてこない子どもは甘えられない子どもでもあります。子どもにたくさんの注文・要求をしていませんか?数学も物理も出来てなおかつ詩人で、そして国体に出るようなスポーツマンに(笑)。いえいえお笑いごとではなく、小さい子どもに無意識のうちにでも押し付けている項目は多いのではないでしょうか。

例えばお母さんが育児が苦手で、子どもが二人いて、下の子に手がかかり上の姉に負担がかかっている場合。

まだ四歳なのに、何から何まで自分でやるように言われて大人扱いされるのでとても甘えられない場合。

お父さんが仕事が無くて家で大声で怒ることが多いので、子どもは大声で怒られないように先に先にと気を使って甘えることもなく過ごしている場合。あるいはとても恥ずかしがり屋さんなのに、行動的になお母さんの下で元気はつらつを強いられている場合。パソコンや携帯が大好きな親で会話があまりない場合。

自分を出すことができなければ無防備に甘えるという行動に出ることはできません。子どもに年齢以上のことを強いていないかどうか、親は振り返って再度確認していただきたいと思います。

7、乳幼児期の親への甘えは、慈愛豊かな人になるための栄養

甘えられる子と甘えられない子、甘えさせたあげられる親と、躾けに一所懸命で子どもを突き放しすぎている親。
いろいろな親子の組み合わせや経済状態や家庭の状況があると思います。

どのような状況であろうとも、親という立場になったのであれば、大切な乳幼児期には全身全霊を注いで子育てに当たっていただきたいと思います。扱いにくい子に悩むこともあるでしょう。

「反抗」や「乱暴」や「暴言」や「あまりにも素直」が過ぎる子がいたら、それは「こっちを見て!・弟ばかり見ないで僕を見て!もっと抱っこして」という合図を送っているはずなのです。

直球で甘えてこられない子どもの悲しい気持ちを、大人として親はどうぞ汲んであげてください。

乳幼児期に親の前で心を開いて、ちゃんと自分の言葉で要求が出せる子どもは「甘え」という「小さな安心感」を心に蓄えながら自己確立に向けて、少しずつ自信を持ちながら前に進んでいかれるはずです。「甘えという安心感」をどうぞたっぷりと注いで慈愛深い人へと成長するような手助けを、子育ての中でどうぞ宜しくお願いします。

スポンサードリンク




  • このエントリーをはてなブックマークに追加