保育ママ(家庭福祉員・家庭的保育者)という仕事をするには……

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※27年4月1日から「子ども・子育て新制度」が施行されましたので、
保育ママの仕事が各自治体によって異なります。ここでは保育ママの大体の仕事の内容をまとめています。

新制度を取り入れている、東京都足立区・板橋区・葛飾区・新宿区・墨田区・世田谷区・中野区・練馬区で
就業を希望なさっている方は、下記の『目次』の内容と若干異なりますので詳細は自治体にお問い合わせください。

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『目次』

1、保育ママって何をする人なの?
2、保育ママになれる条件は?

3、仕事はいつもあるの?
4、保育ママさんってどんな人が多いの?

5、どんなお子さんを預かるの?
6、収入は大体どのくらい?

7、保育ママさんの身分は?
8、認定されたら終生そのまま? 取り消されることは?

9、研修制度などはあるの?
10、属している団体、仲間などはいるの?
11、預かるお子さんはどのように決められるのですか?

1、保育ママって何をする人なの?

保育ママは両親の就労等で保育に欠ける主に3才未満の乳幼児を、居宅で保育する通所の施設です。

かつては公立に入所できない乳幼児を預かる補完的な役割でしたが、近年は少人数・家庭的保育という保育ママ的な環境を良好なものとして選ぶ保護者も多くなりました。

国の要綱(昼間養育運営要綱、家庭的保育等事業実施要綱、家庭的保育事業ガイドライン)に基づいていますが、それに加えて都道府県の自治体が独自のカラーを加えながら運営管理をしています。呼称は自治体によっていろいろです。

東京都では「家庭的保育事業(保育ママ事業)」。横浜では「家庭保育福祉員」、仙台では「家庭保育福祉事業」
、京都では「昼間里親」などです。これらの制度の中で、自治体は保育ママを職業としたい人を募集していますが、自治体に雇われる公立保育士のような立場ではなく、あくまでも個人事業主です。

おおむね産休明けから3歳児までの2人~3人を、時には保育補助者一人を入れながら受託して、保育の個人事業をしている人です。

2、保育ママになれる条件は?

保育ママになる条件は自治体によって違いますが、大まかには25歳以上60歳未満(または65歳未満)で未就学児童がいないこと。同居に介護しなければならない人がいないこと。

保育士・看護士の資格を有すること。保持していなければ自分の子どもを育てた経験があり、なおかつ自治体の決めた研修期間、条件をクリアーしていること、日当たりの良い保育専用の部屋が確保されていること、健康であること、他の仕事を持っていないこと、などがあげられます。

3、仕事はいつもあるの?

仕事はサラリーウーマンのように安定はしていません。言葉は悪いかもしれませんが出来高制のところがあります。4月、5月、6月に受託乳児がいなくて空いている場合、は、施設維持費や欠員補助費が小額出る自治体もありますが、収入はほぼ無しと考えていた方がよいでしょう。

年間を通して定収入、数年間働けば昇給ということはありません。

受託した乳幼児が年度の途中で保育園に移動するときがありますが、その時も空き状況となり、収入は途絶えます。純粋に子どもが好きで保育に情熱があって、そして自宅で自分の理想とする保育ができる、しかし、一人で孤軍奮闘しなければならないという結構厳しい仕事です。

4、保育ママさんてどんな人が多いの?

保育園や幼稚園の先生だった人。看護師や助産師だった人。学生の頃に保育士・教諭・看護師・助産師などの資格を取っていた人。資格はないけれども自分の子どもを育て上げて、保育の世界がおもしろいからやってみたいと思った人。

独身だけけれども資格があるのでやっている人。若い人はほんの数人で、後は40代、50代の人がほとんどです。

性格的にはとても親切で穏やかで陽気で、そして何よりも子どもが好きで真面目です。

家にいてやれる仕事だからやってみようという了見の人は、すぐにやめていきます。

保護者や折衝も自治体との折衝もありますし、子どもたちの保育には瞬時の判断や育ちにおいては終生に影響する場合の事毎にはすぐに対処しなければなりませんので、緊張も多く、臨機応変ができて頭の良い人でないとできません。

<本当に保育が好き><人のためになることが好き><生活の安定収入は夫が担当してくれる>、というような条件がなければなかなか踏み出せない職業です。

5、どんな子どもさんを預かるの?

保護者が仕事や病気などで子どもを養育できない時に、行政が認定した保育ママ(家庭福祉員・家庭的保育者)が、国や都や自治体の基準にクリヤーされている自宅の一部を提供して、家庭的な環境を保ちながらお子さんをお預かりするシステムです。

自治体によって制度が異なり細かな基準がそれぞれにありますが、おおむね産休空けから満3歳の年度末まで預かることができます。お子さんが健康であることが条件です。療育しなければならないお子さんなどは、専門家必要となりますのでお預かりできないことになっています。

自治体によっては求職中の場合でも、大学院生であっても預かってもらえる場合があります。

6、収入は大体どのくらい?

収入は思いのほか高額です。保護者から4万円前後の保育料のほかに自治体から1名につき8万円前後の補助金が出ます。施設を維持する費用、補助者を雇う費用など別途の補助金もあり、定員2~3名で30万円前後の収入です。

とはいえ、一日8時間以上拘束の上、命そのものをお預かりする仕事ですから、生半可な気持で、パート気分や片手間気分で仕事をすることはできません。ひとたび事故につながれば死亡事故になることもあり、刑事・民事裁判につながっていきます。

新規開業者については、環境整備に対する補助金があります。自治体によってまちまちですが補助金のほかに物品が支給されることもあります。また自宅を使用するのでかいちく費の一部や修繕費が出る自治体もあります。そのほかおもちゃの購入費なども出る場合があります。

7、保育ママさんの身分は?

はっきり言って不安定です。同じ保育の仕事をしている公立、あるいは私立の先生方とは雲泥の違いがあります。個人事業主ですから、定年後は国民年金暮らしとなります。ボーナスも出ませんし、退職金も出ればいいほうでほとんどの自治体は出していません。

自治体は保育ママが受託する乳幼児の募集を行ったり、保育ママに認定する条件を決定したり、査察を行ったりはしてきますが、あくまでも保育ママは個人事業主です。自分で税務申告書類も作らなければなりませんし、自治体に出す報告書、毎日保護者に出す連絡帳など事務関連も煩雑です。

すべて自分で処理しなければなりません。個人事業主とはいえ居住区の自治体の決められた規律の枠内で保育をしなければなりません。自治体によっては公立保育園との連携があったり、週に一度あるいは月に何度か自治体の保育課担当者や、退職された園長先生級の訪問指導があったりもします。

8、認定されたら終生そのまま? 取り消されることは?

認定をされても取り消されることはあります。行政指導から外れるような保育をしている人は当然取り消されます。

例えば、自転車に子どもを乗せてお散歩に行く事は禁止されている自治体の場合、自転車に乗せてお散歩に行くことが多ければ当然にして取り消されます。宿泊は禁止なのに親しさが増して泊めてしまった場合なども同様です。

片手間に仕事を持っていた場合や、犬猫飼育禁止なのに飼っていた場合(飼育禁止でなく保育室に入れなければOKという自治体もあります)、保育者に相応しくない乱暴な行動や虐待が見え隠れした場合や、保護者とのトラブルがあまりにも多い場合。

保育に熱意がなく保護者からの信頼が得られない場合……などなど、取り消されてしまう事例は多くあります。

9、研修制度などはあるの?

研修制度は自治体によって様々です。自治体独自の研修を必ず受講しなければならない場合や、東京都の研修(公立の職員と同等に)案内が送られてくるのみの場合やいろいろです。

その他、保育ママがさがしてきてお話の会やリトミックの会などの研修を受けることもあります。自治体によっては研修費として補助金が支給されているところもあります。

10、属している団体、仲間などはいるの?

自治体の保育課に管理されていますから、属さなければいけないのは自治体(区市町村)の会です。保育ママは待機児童の関係上、たくさん人数を認定している区も多く50人以上の区もあります。

反面、10人前後という区もあります。自治体(区市町村)の集まりで自治体(区市町村)から伝達されることなどを一緒に聞きますが、そのほかに任意で入ることのできる団体が東京都の場合は三つあります。

一つは東京都家庭的保育者の会(年会費5000円くらい)。東京都23区内で保育ママをしている人たちが入っています。会員数は200名前後。

その年度の各区を代表する<地区委員と言います>人が23人集まってその中から会長、副会長、書記、会計、編集などを役員として選出して東京都や厚生労働省などと折衝をしたり、各地区で起こっている問題点を話し合ったり、各区のよい保育情報を報告し合い、自分の居住区に持ち帰り、区の会で報告をします。

二つ目は東京都と同じシステムで多摩地区にも「多摩家庭的保育者の会」があります。会員は100名前後。会費は「東京都家庭的保育の会」と同じ様なものです。

三つ目は全国的に網羅されている「NPO法人 家庭的保育全国連絡協議会」(年会費は正会員が10000円くらい。準会員が6000円くらい)があります。

会員数は60名くらい。厚生労働省との結びつきが強く、身近な保育の問題よりもグローバルな家庭的保育の問題の解決を目指して運動している人々が多いです。いづれにしても入るのは自由です。

保育ママの行う家庭的保育の良い点は?

■ほぼ一対一に近い保育関係が一年間続きますので子どもの安定度が高いです。同一人の保育ママですので、送迎時の情報交換も子どもの一日の状況が手にとるように解ります。

■少数保育ですので一人ひとりの発達、体質、興味、関心、体調などに目が行き届き子どものリズムを壊すことがありません。

■少数異年齢となりますので、擬似兄弟関係で育つ年度が多いです。

■保育ママ宅の居室保育ですので密室といわれがちですが、園庭を持たない分、公園、図書館、児童館、近所の神社、電車を見にお散歩など、外に出る機会が多く心配するほどの密室性はありません。地域の人々に見守られる機会も多いです。

■家庭的な物音の中で育ちます(台所の音や匂い、宅急便の音、電話の音、電子レンジの音、保育士家族の出入りなど)。家庭にいるのと同じ様な感覚があります。

11、預かるお子さんはどのように決められるのですか

自治体によってそれぞれ違います。自治体が審査して割り振る場合。割り振る場合でも一緒に生活をするほかの子どもの年齢を考慮して、数人の中から保育ママが選べる場合もあります。また直接保育ママに申し込みが入る場合などです。

いずれの場合も面接などして保育ママの受託時間と保護者の委託時間などが大幅にずれていないか、などの確認をします。お互いに異議がなければ、保育契約書を取り交わします。保育ママはその契約書の写しを自治体に提出します。

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