ゼロ歳児の保育園預けって悪影響が出るの?【感染症罹患、学力低下、乱暴】

akueikyou

ゼロ歳児の赤ちゃんを預けようとした時に、預けることによって性格などへの悪影響が出ないか、感染症罹患なども心配というお母さんがいます。ゼロ歳児でまだ何も訴えることができないのに、抱っこしてほしい時に抱っこしてもらえるのだろうか、また、早くから親元を離して小学校入学後や青年期になって、乱暴になったり学力低下を招いたりの悪影響が出ないだろうか、といろいろ心配になりますね。

お母さんも人生をある程度のところまできていらっしゃるはずですから、人生はどの道どこを通っても少しは凸凹することはご承知ですよね。保育園育ちでも、幼稚園育ちでも、あるいは自宅で保育したとしても、選んだ道を全て良好に進んでいけるとは限りません。また反対に悪影響ばかりとも限りません。

ライフスタイルとして「預けて働く」以外に選択肢が無いのであれば、悪影響が出てきたのかな?と思うたびに乗り越えて行けばいいと思います。

ここでは、預けなければならない時に、もし悪影響が出たと感じたらどう乗り越えていけばいいのかをお話したいと思います。

スポンサードリンク




■悪影響って例えばどんなこと?


保育園に預けるとどのようなデメリット(悪影響)が考えられるでしょうか。

1、悪影響、例えば「ゼロ歳児の長時間保育は良くないの?」


愛着関係の項でもお話しましたが誕生から生後7,8ヶ月までに、愛着関係の発達があります。母、あるいは日常の子育てに係わる周囲の大人との愛着関係が信頼の絆で結ばれていき、そこを母港として成長の段階に応じてたくさんの人との関係を築いて行くことが出来る、という一つの発達過程です。

もちろん保育園に預けた悪影響でそれが発達しないということはありません。

しかし……あまりにも長時間を預けて、朝は眠っているに近い状態で園につれて行き、夕方は延長保育の最後まで預けて、バタバタと連れ帰って、忙しく夕食をして、さっさとお風呂に入れて寝かせる、その繰り返しで土曜も無く、日曜日もゆったり向き合えない……そんなゼロ歳児の時代を過ごさせてしまえば、これは預けたための悪影響が少なからず出るでしょう。

それでも、長時間にわたって係わってくれる保育士さんとの愛着関係が成立するはずだからいいのでは?と思えるかもしれませんが、残念ながら愛着関係はホルモンが関係してきますので、お母さんとの関係が望ましいのです(詳しくは『愛着関係の形成!微笑行動やアイコンタクトを受け止めて、安心関係を築く』の章をご覧ください)。

絶対に預けてはいけないのではなく、出来るだけ預ける時間を短くして、ゼロ歳児の時代こそなるべく傍らにいてかかわって上げてください、ということです。

言葉はまだ話せませんがゼロ歳児の赤ちゃんだって要求があります。抱っこしてほしい時、今でしょ、今!抱っこして欲しいの!!ということがあります。

もちろん保育士さんもそれはしてくれます。でもやはり園児何分の一かの保育士さんです。家庭的保育である保育ママさんに預かってもらえれば、少人数保育でおうちにいるように育ててもらえるはずですが、現在は地方自治体の方法よりも、国の制度を取り入れるところが多くなって、保育ママさんの家庭という器を借りながらも集団保育の傾向が強くなり、家庭的保育所である保育ママさん宅においても抱っこにオンブ、そのお子さんにあったゆったりの保育は望めなくなりつつあります。

それゆえ、ゼロ歳児のいろいろな悪影響を考慮して保育時間を8時間以内と定めている自治体が多いです。昼間に活発に活動する交感神経と、夜になり静かに行動する副交感神経が夕方頃に入れ替わりますので、できれば16時頃からお迎えの体制には入れればいいのになぁ、と思います。

そして土曜日・日曜日は親子一緒の時間を持ち「お母さんは自分のことを見ていてくれる」、「寄り添ってくれている」という「安心感でいっぱい」の関係を築いていくことが大切に思えます。ゼロ歳児なりの満足感はもう少し大きくなると芽生えてくる自己肯定感の元になるはずです。自分を肯定すれば他者に対して優しく向き合って行くことができるようになります。

2、悪影響、例えば「がさつで乱暴になるの?」


ゼロ歳児や1歳児の間は特に「がさつで乱暴」のトラブルはあまり生じませんし、保育園時代は保育園の中だけで過ごしますから、「がさつで乱暴」という言い方も、「行動的、活動的、ちょっと強引だけどリーダーシップがある、月齢がクラスの中で一番高いから知能があるから面倒見がよい」などという言葉に置き換えられて、親も特に大きな心配はしません。

保育園育ちは「がさつで乱暴になるのでは?」とお母さんが心配されるのは、年中、年長さんで自我が出てきて本気で自己主張が出来るようになった時に「やはり、保育園育ちだからがさつで乱暴になってしまったのかしら……」と心配されるということでしょう。

しかし、本当に保育園育ちの子は全員「がさつで乱暴」でしょうか。幼稚園では何のトラブルも無くお行儀よく生活しているのでしょうか。

上の子を幼稚園、下の子を保育園に入れて働きだしたお母さん、どちらの体験もします。

『結果的には、もし「がさつで乱暴」であれば、それは遺伝的な気性の強さ、あるいは幼稚園の時期には体験しない2歳から(幼稚園は3歳からなので)4才にかけてやってくる自己主張ができないと荒れ狂う、悪魔の時代であったことに過ぎなかった』、と後になって思えた、と言っています。

保育園児と幼稚園児を比べた識者の調査では、身辺の自立は3歳ぐらいまでは、保育園児の方が早い傾向にあるとなっています。しかし、小学校低学年で保育園出身も幼稚園出身もその差は全く無くなり、その後の育ちに遺伝や家庭環境が影響する、と示されています。

むしろ懸念したり心配事になる元は、何かの問題行動が起きた場合に、「やはりねぇ、保育園育ちだからじゃないでしょうか、愛情を十分にもらって育ってこなかったのではないでしょうか」などと無遠慮に発言する他者の言葉に傷いてしまうこと。それを、お母さんが心のなかに悪影響として取り込んでしまうことなのではないでしょうか。

無遠慮な人はどこの世界にもいます。そんな人の言葉に悪影響されず、跳ね除ける強さを持ってください。働きながらも時間をやりくりして頑張っているお母さんを、子どもが見ていないわけがありません。

忙しい中でも、愛情をかけられる時にたっぷりと振りかけて愛着関係を築いてください。「がさつで乱暴」になることはありえません。ゼロ歳児から安心して預けても大丈夫と思います。

3、悪影響、例えば「感染症にかかる割合が多いの?」


はっきり申し上げて、これはある程度の覚悟は必要です。ゼロ歳児の免疫が切れる六ヶ月過ぎ頃から、早速あれこれうつります。風邪になるウィルスだけでも約400種類もありますので、ゼロ歳児で預けたばかりの頃は、いつも風邪をもらっている感じです。その他に耳下腺炎、りんご病、手足口病やヘルパンギーナ、溶連菌感染症などがあり、激しく流行の年度にはノロウィルスやインフルエンザなどに巻き込まれる場合があります。

少し古いのですが、「子ども看護休暇に関する調査報告書」( 1999年)によるとゼロ歳児が保育園を感染症に罹患する回数は7回から8回、そのために休んだ日数は年間総数で30日というデータが出ています。

免疫が切れた後の子どもは防御力がありません。防御力は免疫力をつけて行くしかなく、その免疫は一つ一つやってくるウィルスをクリアーして体の中にその免疫を作っていくしかないのです。

健康とウィルスの関係は綱渡りのようですが、保育園に預ける悪影響としてとらえるのではなく、やってくる物をなるべく軽く済ませられるような観察力と後手後手に回らない対処を、昼間の活動時間内を見ている保育士さんと協力して、乗り越えていただきたいと思います。

定期接種や任意接種を済ませておくことが肝要です。

4、悪影響、例えば「学力がつかないのでは?」


ゼロ歳児として考えるのなら懸念する必要の無い項目ですが、年長さんあたりになって就学前に必要な字や数字が書けたり理解できたりしているのか、それをどのように保育園は指導しているのかと問われたら、保育園が率先して指導しているとは言いがたいですね。

教育も行います、をPRしている保育園もあるとは思いますが、管轄がそもそも、文部科学省である幼稚園と、身の回りのお世話をして見守りを重点とする厚生労働省の保育園とは指導要綱も違ってきます。

それでも、経験から言うと子どもが字や数字に興味を覚えた時に、一つずつ教えていったのは家庭の中であった気がします。幼稚園で一斉に字を書きましょう!「あ」からですよ!といわれた経験はありません。

保育園に通うとしても、幼稚園に通うとしても、教育や養育や社会常識の基礎などを養うのは家庭である気がします。

5、ゼロ歳児から保育園!良いところもたくさんあります


冒頭にもお話しましたが、保育園支持か幼稚園支持かによって見る方向が違ってきますので、幼稚園支持の保護者に意見を言っていただくとしたら、もっと<悪影響>の項目が増えるのかもしれませんが、長い間、家庭型保育に従事してゼロ歳児をたくさん見てきた私としては、先にあげた4点が思い浮かぶくらいです。

ゼロ歳児を保育園に預けることによって、悪影響があるのではないかと心配になって御相談いただいたお母さんに、最後に保育園に預けてよかった!という項目をお話したいと思います。

■自立が早い……身の回りのこと、自分の衣服着脱などがきちんとできます。
■たくましい……子ども同士で喧嘩しても自分たちで話し合って解決できる力が育つ。
■免疫力がつく……ゼロ歳児の頃にたくさん病気をもらってしまうので4,5歳の頃とても丈夫になる。

■育児のパートナゲット……育児のプロに相談しながら一緒に育てる安心感がある。
■言葉の発達……早くから集団生活をするのでコミュニケーション能力、判断能力が高い。
■擬似兄弟経験……園内でゼロ歳児や年長に係わる時間が多いので擬似兄弟経験ができる。

■規則正しい生活……ゼロ歳児から通っているので生活時間配分の行動ができる。
■食事の好き嫌いが無い……好きなものが多く入っているお弁当と違って、給食は栄養と野菜のバランスが考えられているので安心。
■育児放棄から救われる……別問題かもしれませんが、保育園という安全圏で過ごせる。

まとめ


物事には何事も良い面と悪い面があります。子どもの成長の良し悪しの結果を引き取るのは最終的には家庭です。

保育園は国で決められた人数は先生一人に対して子どもは3人です。3人を同時に抱っこしてオンブできるわけはありませんので、泣いて抱っこをせがんでも後回しや、足にすがり付いている場合などが無いとは言えません。風邪をすぐにもらってしまうので、保育園をウィルスの巣窟のように感じてしまうかもしれません。

それでもその裏にはメリットが隠されているはずですが、デメリットが多いと思ったら、保育園という道を選ばない算段をするしかありません。保育園だから悪かった、幼稚園だから良かったというどちらかに偏ってしまう、そのようなことは決してないからです。

うちの子はゼロ歳児から保育園に元気に通うのだ!という思いは大切です。そして信じた道を進まなければ、その思いこそが悪影響と考える元になってしまうでしょう。

私が保育ママをしていた頃、いろいろなご家庭を垣間見ましたが、仲の良いお母さんお父さんのお家に子どもが帰って行く姿はほほえましいものでした。しかしそうでない場合は翌日元気に登園してくれるか心配でした。ゼロ歳児を園に預けるのは時には辛い思いもするかもしれませんが、お母さんとお父さんが仲良く協力して頑張っていただければと思います。

スポンサードリンク




  • このエントリーをはてなブックマークに追加